アーユルヴェーダにおける「ピッタ」を多く持つ人の特徴
ピッタを多く持つ人はリーダーシップをとることができて、勇気があります。目的を達成するために目を見開き、しっかりと行動をしていくことができるタイプです。
しかし、一方で怒りっぽく、ピッタが乱れてしまうと相手に完璧を求めすぎてしまったり、独善的になってしまう傾向があります。
そんなピッタを多く持つ人の特徴をお伝えしていきます。
ピッタの身体的特徴
ピッタの身体的特徴は以下の通りです。
- 身長や体重は平均くらい
- 肌は日に焼けやすい
- ホクロやシミ、そばかすができやすい
- 顔が赤みがかっている
- 目つきが鋭い
- 髪の毛が柔らかい
- 大便は和らい傾向にある
- 冷たい飲み物を好む
- よく食べる
- 汗っかきで暑い季節が苦手
身体的には、ヴァータとカファの間の体系で、平均的な体系またはバランスの取れた体型をしています。
ピッタが多い人は肌が日に焼けやすく、夏になると真っ黒になって黒光りしているひとはピッタの性質が高い人でしょう。
そして、目つきが鋭い人はピッタの性質を多く持っている傾向があります。アニメなんかでも目の中に火がつくのはよく見かけますね。アーユルヴェーダでは目には「火」のエネルギーが入っているといいます。
また、ピッタの性質を多く持った人はもともと体に「火」のエネルギーを多く持っているので、体温が高い傾向があります。男性が女性に比べて平均的に体温が高いのは、男性の方がピッタの性質を女性よりも多く持ってるからです。
ピッタの性格的特徴
ピッタの人の性格的特徴は以下の通りです。
- リーダーシップをとることができる
- 話し方が知的で無駄がない、話し上手
- ストレートな話し方をする
- 物事に挑戦していくところがある
- 本当に価値のあるものに出費する
- 完璧主義
- 他人にも厳しくなりがち
- 物事は伝統的に順序良く行いたいほう
ピッタを多く持つ人の性格的特徴は、レンジャーものでいうレッドの役割です。勇気があって、リーダーシップをとっていけるようなタイプです。
また、A型気質のところがあって、几帳面で完璧主義な一面があります。その本人だけで完結すればいいのですが、時に他人にそれを求めます。
そして、「自分はこう思う」ということを貫いていくのもピッタの性質です。鋭く状況を見極めて、目標達成のために突き進んでいく情熱的なタイプです。
アーユルヴェーダのピッタとは何?
ピッタは「トリドーシャ」のなかの「火」の性質
ピッタはトリドーシャの中で「火」の性質を司っています。他のドーシャはヴァータとカファ。ヴァータは「風」でカファは「水」です。
その3つのうち、「熱い」という性質を唯一持っているドーシャです。
人間はトリドーシャ全てを体の中に持っていて、生まれ持ったドーシャのバランスによって個性が決まってきます。
ピッタが多い人は上で紹介した傾向が強くでてきます。
ピッタは5大元素の火・水をもつ
ピッタは五大元素の「火」と「水」という性質を持っています。
五大元素に関しては以下の記事を参考にしてみてくださいね。
「火」と「水」によって、ピッタは体内の消化の能力を司っているといわれています。火は食べたものを燃やす火、そして水はその食べたものを吸収していく水のようなイメージです。
アーユルヴェーダにおけるピッタの性質
ピッタの性質はどのようなものがあるのでしょうか。
ピッタの性質を知って、日常に活かしていきましょう!
ピッタは鋭い、熱い、軽いなどの性質を持つ
ピッタは以下の様な性質を持ちます。
- 熱い
- 明るい
- 激しい
- 鋭い
- 変化
- 酸
- 少しの油性
- 動く
これらがピッタの性質です。そのため、ピッタが多い人からは「熱い人」や「激しい人」という印象を与えられます。
また、肌はヴァータやカファの人と比較すると温かいです。新陳代謝が良いのもピッタの人の性質です。
ピッタの性質の応用
これらピッタの性質はどのようなところに存在するのかということを考えてみましょう。
ピッタの性質は食べ物で言うと、「辛い物」や「酸味のあるもの」「アルコール」にたくさん含まれます。お酒を飲んだ後に喧嘩早くなってしまうのは、ピッタが乱れてしまった結果です。
簡単にカっと怒りっぽくなってしまうのはピッタのバランスが崩れている特徴です。また、その時に自分を抑えきれずに相手を言葉や身体的に傷つけてしまうのも、ピッタの乱れです。
お酒を多く飲みすぎた次の日にお腹が緩くなってしまうのも、ピッタの消化の火が必要以上に働きすぎてしまった結果です。
もし、「最近イライラしがちだな」と思ったら、ピッタのバランスが乱れている可能性があります。ちょっぴり冷たいものや甘いものを食べて落ち着きましょう。
ピッタは消化力(アグニ)にかかわる大切なドーシャ
ピッタは消化力を司るドーシャです。アーユルヴェーダではその消化力のことを「アグニ」と呼びます。
一言で「消化力」といっても、現代医学の「消化」とは異なって、「食べたものを体内に消化して、問題なく管を流れていって、その栄養が固定されて、しっかりと対外に要らないものが排出される」ということを消化力、すなわち「アグニ」と言います。
このように、食べたものがしっかりとあなたのエネルギーになって余分なものを外に出すという働きは、生物が命を繋ぐうえで非常に大切な能力の1つです。
アグニの働きが好調であれば、体の中に余分なものが蓄積されずに体の組織は正しく生成されます。しかし、アグニが不調になれば、体のそれぞれの機関に異常をきたすことになってしまうのです。
夏はアグニ(消化力)が下がる
夏は「アグニ」という消化力が下がってしまいます。なので、消化力を上げるために「辛い物」や「すっぱいもの」を伝統的に食べますよね。
これを食べることによって、消化器官に存在するピッタドーシャがしっかりと働いてくれるようになります。胃酸が生成されるようになり、辛い物で胃腸を動かしてくれます。
なので、胃腸が特に問題なく、普段はちょっぴり消化が遅い人の場合はこれを刺激するために辛い物を食べたほうが、消化力が上がるという傾向があります。
ピッタのまとめ
ピッタが多い人は非常に頭脳派で、ちょっぴり攻撃的な傾向があることが分かったかと思います。それだけ聞くと少し怖い人のように感じますが、実際はカリスマ性があることが多く、グループや組織のリーダーになりえます。
もし、あなたの近くにいる人で、ちょっぴり言葉が鋭いけれども、的を得ているという人がいたら、その人はピッタの性質が高い人かもしれません。
そんな人がイライラしていたら、ちょっぴり冷たいお水を出して、バランスをとってあげるようにしてみてくださいね。