アーユルヴェーダでヴァータを多く持つ人の特徴
ヴァータを多く持つ人の特徴は、総合的に風の様な軽さを持っている人が多いです。
誰もがトリドーシャの全てを持っていますが、そのバランスが異なることで個性が現れてきます。
それでは、ヴァータを多く持つ人の特徴をご紹介していきます。
ヴァータの身体的特徴
ヴァータバランスが多い人の身体的な特徴は以下の通りです。
- 手足が細長い
- 体重が身長のわりに軽い
- 鼻が鷲鼻
- 歯並びがバラバラ
- 関節が細い
- 手先足先が冷えやすい
- 皮膚が乾燥しやすい(冬はさらに乾燥する)
- お腹にガスがたまりやすい
- 便秘になりがち
ヴァータバランスが多い人は、モデル体型のようなすらっとした体格の人である傾向があります。また、背が平均より低い人もヴァータの性質が高い傾向があります。
また、内臓の働きは少し弱く、ストレスで簡単に便秘になってしまう傾向があります。過敏性胃腸炎もヴァータの性質が乱れると起こる症状です。
ヴァータの性格的特徴
ヴァータバランスの多い人の性格的な特徴は以下のとおりです。
- 話すのが好き
- 話すのが早い
- 歩くのや行動が早い(せっかち)
- 意見がコロコロと変わる
- 好奇心旺盛でいろいろなものを見て回る
- 感受性が豊か
- 心が繊細
- 不安になりやすい
- 直観力がある
- 新しい環境にすぐに溶け込める
- 衝動的に買い物をする傾向がある
- 歌やダンスが好き
ヴァータのバランスが多い人は好奇心旺盛で、クリエイティブな人が非常に多いです。そのため、音楽やダンスや絵など、自己表現をすることが好きな人です。
また、精神的には繊細なところがあるので、誰かの顔色を窺ったり、誰かが怒っているのや悲しんでいるのにすぐ反応できる性質があります。
全ての人に通じて言えることですが、ヴァータが乱れると不安になったり、情緒不安定になってしまう傾向があります。
アーユルヴェーダのヴァータとは?
ヴァータは「トリドーシャ」の風の性質
ヴァータとは、「トリドーシャ」というアーユルヴェーダの概念の1つで、ヴァータはその中の「風」の性質です。
ヴァータ・ピッタ・カファという3つの性質がトリドーシャと呼ばれていて、それらのエネルギーが体を形成しています。
全ての人がそれぞれ3つのドーシャを持っているのですが、生まれ持ったそのバランスによって、自分自身の性質が決まってきます。
アーユルヴェーダは基本的に「トリドーシャ理論」をベースにして、その人の体のエネルギーバランスや心の状態を把握します。
そして、その過剰や過少によって、本来あるべきバランスが取れなくなっていると、徐々に病気の発症に近づいてきていまいます。
つまり、アーユルヴェーダは「トリドーシャ理論を使用して、人が健康に保つためには一体どうしたらいいのか」ということをマニュアル化された世界最古の医療なのです。
アーユルヴェーダってなに?ということは、以下のリンクを参考にしてみてくださいね。
5代元素の空・風をもつ
ヴァータは「風」と「空」という五代元素のうちの2つから成り立っています。
「空」というのは、空間の事をイメージしていただくとわかりやすいかと思います。
その空間の中に他の4つの元素である「風」「火」「水」「地」が入っているという概念です。
ヴァータの性質
それでは、ヴァータの性質とはどのようなものでしょうか。
ヴァータの「風」という性質の中にはどのような要素が隠れているのかを紹介します。
この要素を知っておくことで、どの環境でもアーユルヴェーダを応用できるようになっていきます。
このことに関しては少し深いので、少しずつ例を挙げながら説明していきます。
軽い、乾燥、粗い、不規則などの性質を持つ
ヴァータは以下の性質を持ちます。
- 動く
- 軽い
- 乾燥した
- 冷たい
- 粗い
- 不規則な
- 敏感
- 細い
- 速い
- 硬い
これらはヴァータの性質です。
例えば、ヴァータを多く持つ人はどのような傾向があるかというと、上記の性質を持つ体質だったり性格であることが多いです。
そのため、風のように動いたり、皮膚や髪の毛が乾燥しがちだったり、体が冷え性だったりという身体的な傾向があります。
ヴァータの性質の応用
ヴァータの性質をじゃらっと並べてみましたが、これだけでは理解するのは難しいですよね。
これらを応用する方法は、季節や環境、食べ物にこの性質を当てはめてみるということ。
例えば、「おから」のようなぱさぱさしたものは「乾燥・軽い」という性質があります。
また、関東地方の冬のような季節は空気が乾燥していて、軽く、冷たい(寒い)ですね。なので、関東の冬はヴァータが優勢になります。
そういった季節の時は、ヴァータ性のものを食べると、さらに体の中にヴァータの性質がたまってしまいます。そうすると、体の中のヴァータの性質が余分になって、体のバランスを崩してしまいます。
ヴァータのバランスを崩すと不定愁訴が現れる
ヴァータがたくさんある環境、ヴァータがたくさんある食べ物、ヴァータが上がってしまうような行動をとると、体の中のヴァータのバランスが崩れてしまいます。
それを、ヴァータの過剰といいます。もともとあなたらしさが出せるドーシャのバランスを余分に蓄積させすぎてしまいます。
ヴァータのバランスを崩すと、主に不定愁訴が現れ始めます。それは以下の様なものです。
- めまい
- 耳鳴り
- 頭痛
- 筋肉痛
- 目が乾く
- 冷え性
- 関節がポキポキ鳴る
- 便秘になる
- 疲れやすい
- 髪の毛が抜ける
- 気持ちが焦る
- 不安な気持ちになる
- 情緒不安定になる
これらは大体「疲れたな」と感じたときに現れるものです。ヴァータは仕事で働きすぎたり、パソコンを使用して情報をずっと手に入れる生活を続けたり、人と話しつづけて自分の時間を持てないときに乱れやすいものです。
このような行動をしていると体の中のヴァータが増えてしまい、上のような症状が出てしまいます。
なので、ヴァータを下げるような行動をしてあげればいいんです。それは、ヴァータの性質と反対の事をしてあげるといいんです。
例えば、肌が乾燥していると気がついたら、ヴァータの「乾燥」の反対の「湿」を加えてあげればいいでしょう。つまり、オイルを塗って、バランスをとれるといいんです。
そのための目印になるのがトリドーシャ理論です。
ヴァータはクリエイティブな性質
アーユルヴェーダにおいて、ヴァータとはトリドーシャの中の「風」という性質です。
このヴァータの性質が多いと、風のように右に行ったり左に行ったりと、興味の赴くままにフットワーク軽く行動する傾向があります。
クリエイティブな才能を持っているのもこのタイプなので、飽き性だと悩んでいる方はヴァータのいい面を活かした方が本当の自分らしさを発揮できるかもしれません。
誰の中にも存在するヴァータ。
あなたが持っているヴァータの性質を知っておいて、「普段となんだか違うな」と思ったり、「ヴァータ性の体調不良があるな」と思ったら、ヴァータを落ち着ける方法をとるようにしてくださいね。
そうすれば、ヴァータのもつ長所が生きる生活が送れるはずです!